金魚やワカメ…日本の在来種も海外では「厄介者」に
小川彩佳キャスター:
日本の在来種が海外に出て行ってしまっていることもあるんですか。

さかなクン:
「ワカメ」が海外で増えてしまっています。船の「バラスト水」というバランスを保つための水に、ワカメの胞子などが入ってしまい海外で増えてしまっています。
「だったら食べればいい」と思いますが、海藻を食べてしっかり消化吸収できるのは日本人の体質だからこそなので、なかなか海外では食用として話を広げるのは難しいという面もあるみたいです。

あとは、海外から持ち込まれて日本の海で帰化している、「ムラサキイガイ」。いわゆるムール貝です。実はムラサキガイは外来種ですが、海の水を綺麗にしてくれる浄化作用があります。ムラサキイガイやアサリ、カキなどの二枚貝は水の中の栄養を食べて水質を綺麗にしてくれる役割もあります。
なので一概に悪いことばかりではありませんが、元々いなかった生き物が増えすぎてしまうと、本来そこにいるフジツボや海藻などの生き物も暮らしの場が狭められてしまうということもあります。

あとは身近な魚の「金魚」。大きくなって飼いきれない、など家ではもう飼えなくなり放してしまうと、放された川や湖などで増えてしまって生態系を変えてしまうことになってしまいます。
金魚は長生きで、30~40年生きることもあるからです。大きさも、水槽の中だとかわいらしい大きさですが、自然に放されてしまうとと30センチ、40センチとかなりの大きさになってしまいます。

宮田裕章さん:
やはり人間の都合で害虫や益虫など、それがいいのか悪いのかなどを決めてしまっていることが多いんですが、生態系の影響がすごく大事なんです。
昔、沖縄でも「ハブを食べてくれるのでは」とマングースを入れたら全然そうでなく、生態系を壊してしまい、それを回復するまでに数十年かかったりしました。この「生態系のバランス」という視点が大事なのでは、と思います。
さかなクン:
自然界の中ではすべてバランスなんです。バランスの中で、ある生き物が増えたときに、人にとって良い魚であれば「大漁だ、豊漁だ」と喜ばれますが、ヒトデやクラゲだと「異常発生だ、大量発生だ」と厄介者扱いされてしまうことも多いです。
小川彩佳キャスター:
人に都合がいいからといって、生き物を入れていいわけではないということですね。

さかなクン:
元々いなかった場所に放してしまうことによって、日本の在来生物に大きな影響を与えてしまうことは深刻ですね。
そこにある自然が本当に本来あるべき自然の姿なのか、本来ある生き物なのか、これをしっかり見極めたいです。もしかしたら持ち込まれてしまった生き物かもしれません。
宮田裕章氏:
ぱっと見て無害そうでも、生態系にはすごく影響を与えられるかもしれないということですね。
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<プロフィール>
さかなクン
TBS SDGs大使
東京海洋大学名誉博士
宮田裕章さん
データサイエンティスト
慶応大学医学部教授
科学を駆使して社会変革に挑む














