アーチェリーのレジェンドが青森に帰ってきました。オリンピックに6大会連続で出場し3つのメダルを獲得した古川高晴(ふるかわ・たかはる)さんが現役引退後初めて故郷・青森を訪れこれまでの競技生活への感謝ともに第二の人生への決意を語りました。


帰郷してすぐに県庁を訪れたアーチェリー元日本代表の古川高晴さん。青森市出身で6大会連続オリンピック出場の金字塔を打ち立てたレジェンドには11月1日、県教育委員会から県スポーツ功労賞が贈られこれまでの功績をたたえられました。

古川さんは、オリンピックのロンドン大会では銀メダル、東京大会では2つの銅メダルを獲得し、先月の全日本選手権を持って現役に区切りをつけました。宮下知事から一番印象に残ったオリンピックを問われた古川さんがあげたのは20歳で初めて出場したアテネ大会でした。

※古川高晴氏
「アテネオリンピックです。会場から的を見ると、その後ろにパルテノン神殿が見えるんです」
※宮下知事
「集中できなくないですか」
※古川高晴氏
「集中はできますけど」

アテネ大会から20年にわたり日本のトップに君臨した古川さんはキャリアのほとんどを大阪で過ごしましたが現役時代は「青森の古川」と繰り返し語り、青森県からは2度の県民栄誉賞など多くの賞を贈られています。

※古川高晴氏
「青森でいただいた賞状は実家に置いているんですけど、僕の部屋に入ったら壁が賞状だらけです。青森出身ということでこれだけ注目していただいてこれだけ応援してくださって本当にありがたかったです」

青森市スポーツ栄誉賞の授与式に出席するため訪れた青森市役所でも盛大な拍手で歓迎された古川さん。来週月曜日までの3日間とわずかな滞在ですが、楽しみにしているのが正月に帰省のたびに口にする“おふくろの味”です。

※古川高晴氏
「青森離れて一番恋しくなったのがけの汁今回機会があるか分からないですけれど、母の作るけの汁を食べたいです」

故郷で英気を養って、今後目指していくのは所属する近畿大のコーチとして自らが果たせなかったオリンピック金メダリストの育成です。

※古川高晴氏
「これからは選手からの信頼を得て指導しなければいけないと思います。信頼を得るために選手に寄り添って指導していかなければいけないと思うので、人の気持ちを考えることはとても大切で重要なことだと思います。」

古川さんは指導者としてもアーチェリー界に新たな歴史を刻む決意です。