「おでん食べ放題」が続々と登場

さらに、飲食店でも、ニュースタイルおでんが続々登場しています。
外食産業の最前線を取材する『月間食堂』の編集長が注目するのは、個人店ではなく居酒屋チェーンでブームが加速する「おでん食べ放題」です。

『月刊食堂』通山茂之編集長:
「オープンから2年で、すでに店数が20店を超えている食べ放題のおでんチェーンがある。すごく面白いフォーマットで個人的にもすごく注目している」

その“食べ放題の新フォーマット”を取り入れたのが『炉端とおでん 呼炉凪来』。
平日でも夕方6時には満席という人気ぶりです。

客のお目当ては、はんぺん・だいこん・たまご・厚揚げ・タコあしなど10種類のおでん。
これがなんと500円で食べ放題なんです。

「味染みてる~。はんぺんうまっ!」「おでんだけでお腹いっぱい」と言いながら、みなさん爆食していますが、これ実は「お通し」

通山編集長:
「根本的にお通しは席料なので、客にとってはマイナスイメージのもの。それを“500円でおでん食べ放題”にしてプラスイメージに、かつそれが集客の目玉になってる。商売としてすごく上手」

店側にとっても、おでんなら事前に仕込んでおけて、ピーク時にもすぐ提供できるなどメリットは多いとのことですが、儲けのほうはというと…

『炉端とおでん 呼炉凪来』森 健太郎副社長:
「おでんでは儲かってないです(笑)。そもそもそれで儲けようという考え方はなくて、おでん目当てに来て頂いて、ドリンクとか他のメニューで利益を出していこうと」

他にも、居酒屋チェーンの『0秒レモンサワー 仙台ホルモン焼肉酒場 ときわ亭』でも、3月から牛骨出汁おでんの「500円食べ放題」を開始。

徐々に増えているおでん食べ放題ですが、背景には深刻な人手不足があるといいます。

通山編集長:
「外食業界では、特に料理人みたいな技術者不足が深刻。おでんは高度な調理技術が必要なく出汁のおいしさで上質感を出せる。同時に大量調理にも向いているので、すごく生産性が高い」