「北九州の台所」と呼ばれる小倉北区の旦過市場は、再整備事業のため建物の解体工事が始まりました。

取り壊す前に旦過市場の姿を写真に残そうと活動してきたグループがあります。

昭和レトロな市場を5000枚の写真に記録しました。

小さい頃何度も訪れた思い出の場所

「はい、撮りまーす」

北九州市に住む写真家の大田大安さん(42)。

旦過市場の解体工事が始まる前に、仲間の写真家2人と共に今の姿を写真に残そうと9月から活動を始めました。

旦過市場は大田さんも小さい頃から何度も訪れていた思い出の場所です。

旦過市場商店街 中尾憲ニ会長「ずっとあった旦過市場の姿ってね、あと何日間かで無くなるので記録に収めていただくということを本当にありがたい」

昭和レトロな雰囲気が市民に愛されてきた旦過市場。

大田さんは店や商品だけでなく働く人たちの表情も写真に収めていきます。

写真家 大田大安さん「活気がある市場というのは人が元気なところなんじゃないかなと。働いているところとかも撮影させてもらってそれを含めてひとつの市場になるんじゃないかと」

市場のほぼすべての店を記録

大田さんたちのグループは1店舗1店舗をまわり、市場のほぼすべての店を記録してきました。

撮影した写真はおよそ5000枚にのぼります。

長年、店を切り盛りしてきた人たちから思い出話を聞きながらシャッターを切ります。

写真家 中山淳平さん「コミュニケーションをとるからこそその写真のなかに。表情だったり雰囲気っていうものに入ってくると思うので、こちらからの尊敬だったり気持ちを大切に」

写真家 柴田宗山さん「お店の前だし、その人の看板だし、人生そのものだし。写真でもその瞬間を切っているけど、やっぱりその背景にあるものは写るんだと思う」