具体的な戦略を訴える戦術が功を奏したか いろんな媒体の意見を判断することも重要

小川彩佳キャスター:
国民民主党の躍進の背後にはSNS戦略があったということですが、どう分析されますか。

データサイエンティスト 宮田裕章氏:
ターゲットマーケティングというのはアメリカ大統領選挙でも常套手段です。若者がどんな政策を欲しているのか。そういった具体的な政策をYouTubeやSNSを通じて訴えかけていく戦術が、今回功を奏した。伸び悩んだ政党は裏金問題を批判しても、ポジティブな面や票を入れてもらうような部分が足りなかったと思います。
こうした中で、SNSでは都合の良い部分だけが提供されてしまうので、その候補者あるいは政党がどのようなことを考えているのかを中立的なマスメディア等の色々な媒体を通して判断していくのも重要です。
藤森祥平キャスター:
自分の考えに近いものだけでなく、色々な視点の意見を取り入れながら決めていくということですね。
「白票」SNSで賛否 無効票扱いも

藤森祥平キャスター:
今回の衆議院選挙投票率は53.85%、戦後3番目の低さでした。この投票に関して、何も書かずに1票を投じる「白票」について考えていきたいと思います。
「投票したい人がいないときは白票を投じよう」といった声がある一方で、「誰かにどこかに投票しよう。白票に意味はない」という否定的な声などSNS上でも議論になりました。
白票というのは、投票用紙に候補者の名前などを書かずに投じると「無効票」として扱われます。一方で、投票率には反映されます。

今回の選挙では、白票を含む無効投票の割合は小選挙区で全体の3%程度でした。数にすると167万票程です。前回の衆議院選挙では、無効投票のうち6割ほどが白票だったということです。
小川キャスター:
今回はこうした呼びかけが多かったです。賛否が分かれています。この白票の意味というのはどう見ますか。

宮田裕章氏:
まず投票に行かないよりは、投票に行く。白票を投じたとしても、投票に行くことに意味があると思います。白票は文脈によって、どういう意味を持つのかが違ってくるので、そこをしっかり考える必要があります。
今回のように事前の議席が与党が多い局面だと、白票を投じるということは政権交代を狙う野党ではなくて、やや与党寄りの判断になるということです。投票するよりは消極的ではありますが、賛成という意味を今回は持ちます。これはしっかりデータとしても残るので、各政党の政策にも反映されていくわけです。
一方で重要なのは、国民として政治的関心を持つことだと思います。例えばある海外の人と話をした時に、その国では教育格差を解消せずに政治的関心を持つ国民を増やさなかったそうです。自分たちのことだけ考えて格差を放置した結果、何が起こったかというと、政治の中でまともな選択肢が残らなくなってしまいました。気づけば、政治というものがぐちゃぐちゃになってしまったということです。
私たちも無関心が何をつくるのか。関心を持ち続けながら政治をどう変えていくか。色々な投票の仕方、声のあげ方があると思いますが、自分自身だけではなくて、周囲も関心を持つような社会を作っていくことが大事だと思います。
小川キャスター:
政治の緊張感にも繋がっていくということですね。
宮田裕章氏:
政治や行政に対して、“ちゃんと見ている”と示すことが透明性にも繋がります。
藤森キャスター:
なかなか決めるのが難しい、名前を書きたくないということがあるかもしれないが、ちょっとした共通点を見出して誰かを選んで書いていくことで次回に繋がります。

小川キャスター:
実際ブースの前に立って何も書かない白票を投じるというのは勇気がいることだと思います。その時のモヤモヤを是非次の選挙に活かして欲しいですね。














