インドと中国が衝突を繰り返してきた国境の係争地から、両国の部隊が撤退を始めたとインドメディアが報じました。
インドのPTI通信は25日、現地当局者の話として、インドと中国が領有権をめぐって対立する北部・ラダック地方の一部から、両国の部隊が撤退を始めたと報じました。
また、別の当局者の話として、インドの部隊が装備品をより後方へと引き揚げ始めたと伝えています。
国境の係争地をめぐり衝突を繰り返してきたインドと中国の関係は、2020年に双方の軍に死傷者が出たことで急速に悪化していましたが、今月21日、インド政府が係争地のパトロールに関する取り決めについて両国の政府が合意したと発表。
その2日後には、インドのモディ首相と中国の習近平国家主席が5年ぶりとなる首脳会談を行い、関係の修復を目指すことで一致していました。
一方、中国外務省の林剣報道官は「合意した解決案に基づいて双方の一部部隊は関連作業を展開している。進展は順調だ」と述べ、軍の撤退が進んでいることを示唆しました。
ただ、撤退する部隊の規模などには言及しておらず、どこまで実現するのかは不透明な情勢です。
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