スペインの世界遺産「サグラダ・ファミリア」

今年の春、スペインの世界遺産「サグラダ・ファミリア」が2026年に完成すると発表されました(正確には、高さ172メートルを超える中央の「イエスの塔」が完成。その後、下部のファサードの工事等が2034年に終わる予定)。

着工したのが1882年なので、144年がかりということになります。設計したアントニ・ガウディは1926年に死去しましたが、その時点で完成していたのは地下聖堂と生誕のファサード等だけで、実は世界遺産に登録されているのはこれら生前に作られた部分です。

サグラダ・ファミリア内部の礼拝堂

サグラダ・ファミリアの建設にこんなにも時間がかかっている理由は、1930年代のスペイン内戦でガウディの残した設計図や模型などがほとんど失われてしまったことと、資金難によるものでした。かつては「完成まで300年かかるのでは」と言われていたので、それに比べると144年というのは(長いことは長いのですが)かなりのスピードアップ・・・ITなど最新技術の導入と拝観料の増収などによるものと言われています。