減り続ける保護司 問われる更生のあり方とは

小川彩佳キャスター:
保護司のみなさんは無報酬のボランティアです。そもそも明治時代に民間の有志から始まったという世界でも珍しい制度ですが、高齢化やなり手不足が課題となっています。
法務省の有識者検討会では、無報酬ではなく報酬を支払うべきだという報酬制の導入も話し合われましたが、委員会からは「無報酬だからこそ対象者が心を許してくれる」という意見が出て見送られたという経緯があります。

小説家 真山仁さん:
今は社会に余裕が無くなってきている。誰かのためにボランティアをするという尊い仕事が難しくなっているということが1つある。複雑化しているので、デリケートな若い人たちに対応する人に最低限の知識や資格があった方がいい。尊いから無報酬でやるというのは、私は国として非常に酷いことを言っていると思う。ここまで尽くしている人に対しては報酬を払うべきであり、ちゃんと資格としてリスペクトすることからしか社会に貢献できない。日本はこういうところに甘えがあって、是非選挙で争点にして欲しい。
藤森祥平キャスター:
一方であまりハードルを上げすぎてしまうと、なり手が集まらないですよね。
真山さん:
あまり難しくする必要はないのですが、最低限の研修を受けるだけでもいいと思います。それによって報酬をいくらか払うことが保護司のモチベーションや誇りになる。お金を貰っているからといって若い人たちは金儲けしていると思わないのではないでしょうか。
小川キャスター:
どう持続可能にしていくか考えていく必要があります。
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<プロフィール>
真山仁さん
小説家 「ハゲタカ」「ロッキード」など
最新著書に「疑う力」














