高砂市が抱える事情とは…
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市民生活への影響が避けられないのに、なぜ住宅街を通るルートが選ばれたのか。そこには、高砂市が抱える事情がありました。それはPCB埋設土問題です。
かつて「夢の化学物質」と呼ばれた『PCB』(ポリ塩化ビフェニル)。熱に強く、電気を通さないなどの特性から、さまざまな工業製品に使用されていましたが、1968年、食用油に混入し健康被害を引き起こしたことから有毒性が明らかになり、製造が禁止されました。
(百々雅夫さん)「PCBが埋まっているんです。盛り土。PCBが埋まっているから(道路を)通せないって言っている所」
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当時、国内のPCBの9割以上を製造していた高砂市には、今も沿岸部にPCBに汚染された土が埋められているため、海沿いに道路をつくることができないのです。
市は、PCBの問題はあくまでルート選定の理由のひとつで、渋滞緩和効果や地域への影響も考慮してルートを決めたとしています。














