静岡県内のこども園の通園バスで置き去りにされた園児が死亡した事件を受け、宮城県や仙台市は、幼稚園などにバス送迎の安全管理の徹底を通知しました。仙台市内の幼稚園で通園バスの安全管理の現状を取材しました。
仙台市太白区郡山のしげる幼稚園です。通園バスは、全部で4台、園児221人の3分の2が通園バスを利用しています。

しげる幼稚園 小野寺靖子園長:
「子どもたちの事件であったり事故というのはよく聞くので、そのたびにもう一度いまの自分たちの状況はどうだろう、改善すべきところはどこなのかということを話し合って、即実行して改善に向けて動いでいる」

9月5日、静岡県牧之原市のこども園の通園バスの中で園児が心肺停止の状態で発見され、死亡が確認されました。この事件を受け、宮城県や仙台市は幼稚園などに対し、バス送迎の安全管理の徹底を通知しました。

しげる幼稚園 小野寺靖子園長:
「今回(の事件)は機械に頼っているところとか、おそらく慣れというところで『たぶん大丈夫だろう』ていうところがあったのではないか」


しげる幼稚園では、園児の急な欠席や、通園バスから保護者の送迎への変更など、情報を運転手や添乗する職員、担任教諭が共有するため、保護者には毎日、帰宅手段を示すバスカードの提出を求めています。さらに誰がどのバスを利用するか、運行のたびに一覧表を作成しています。


しげる幼稚園 池田美香教務主任:
「添乗員は必ずここに乗っているので全体を見渡すようにする。何か園内で問題があった時には無線機がここについているので、子どもたちを見ながら無線で本部と連絡を取りながら『バス停に誰誰ちゃんが立っていません。お休みかどうか確認してください』ということで連絡を取って、連絡が取れるまでバス停で待つ」




乗せ忘れや降ろし忘れは、痛ましい事態につながりかねないため、この幼稚園では改めて、事件を教訓に安全管理の徹底を図ることにしています。