苦しかった夏休み 体験格差に悩む親
さらに、この夏も“災害級”の暑さが続いたことが家計にダメージを与えた。
Aさん(47)
「夏休みは暑さも心配なので、子どもたちは基本的に家の中で過ごしていました。ほぼ24時間エアコンはつけっぱなしで電気代が心配です」
キッズドアが行った調査では、夏休みは「今よりも短い方がよい」と答えた人が47%でほぼ半数を占めた。その理由として、▼子どもがいることで生活費がかかる、▼子どもの昼食を準備する手間がかかる、▼夏休みに特別な体験をさせる経済的な余裕がないといった事情が挙げられたという。
キッズドア 渥美未零さん
「子どもは親をよくみていて、『もったいない』『電気代が…』といった言葉を覚えているものです。『親が仕事を休んだら収入が減ってしまう』からと、体調が悪くても言い出せない、くつがボロボロになって穴が空いていても言わなかった、という子どもの話を聞くこともあります。
一方で、仕事や家事などに追われる親御さんたちは子どもと過ごす時間がなかなか取れません。そうすると、子どもたちはどうしても家でゲームをしたりYouTubeを見て過ごしたりする時間も長くなってしまいます。この先を考えるとゲームやネットへの依存も心配です」
Aさんも、子どもに「色んな体験をさせてあげたい」と望んでいるが、今年も叶わなかったという。
Aさん(47)
「何より子どもに体験させてあげたい、子どもとの思い出を作りたいと思っています。8年ほど前に離婚して以降、旅行は本当に数年に1度になってしまいました」