宮城県石巻市では、ウクライナ出身の男性が母国の食文化を知ってほしいとこのほどウクライナ料理のテイクアウト専門店をオープンさせました。
8月27日、石巻市立町にオープンしたウクライナ料理のテイクアウト専門店「ボルシチ」。

市内に住むウクライナ出身のシェプノフ・ヴィタリイさんが妻の真由美さんと共に、ロシアの侵攻が続く母国ウクライナの食文化を知ってほしいとの思いで店を始めました。

ヴィタリイさんの妻・真由美さん:
「(関心が薄れている中)ウクライナのことをまだ終わってないと認識してほしい。また、文化を知ってもらいウクライナにはこういう美味しいものがあると広めたいというのが主人との思い」


この日は初日ということもあり慣れない仕事に大忙しでした。
店には、顔なじみの客が次々と訪れ、ウクライナ伝統のスープ、ボルシチや餃子に似た家庭料理ヴァレニキなどを買い求めていました。



仙台からの客:
「本場の味という感じ。体に自然に入ってくる感じでとても美味しい」
最初の客:
「頑張ってもらいたいと、応援の気持ちを込めて買った」


店では今年4月にウクライナから市内に避難してきたヴィタリイさんの母親、イリナさんも手伝いに入っていました。
ヴィタリイさんの母親イリナさん:
「私たちが安全に暮らせるようにしてもらい、日本にありがとうと言いたい。お客さんに私たちの料理を気に入ってもらいたい」

シェプノフ・ヴィタリイさん:
「ウクライナやコロナのニュースで疲れている人がここに来て料理を食べてリラックスしてほしい」

早期の事態打開を願うヴィタリイさん夫婦は、ウクライナから避難してきた人にも母国の料理を振る舞いたいと意気込んでいます。

テイクアウト専門店「ボルシチ」は、水曜と土曜日の午前11時から午後2時半まで営業しています。