日本時間24日に開幕する世界バレー女子大会を控え、オランダでの合宿を経てパリ五輪プレ大会出場のためフランス入りした16人のバレーボール女子日本代表。世界バレーまでに2人が落選するとあって、選手たちの必死のアピールが続いている。

最年長の内瀬戸真実(30)もその一人だ。ネーションズリーグ(5月~7月)では攻撃が専門のスパイカー・アウトサイドヒッターとして出場したが、オランダ合宿中に行われた2試合の親善試合は、守り専門のリベロとしてコートに立った。

内瀬戸は2014年の世界バレーに代表候補として召集されたが、大会直前に涙の代表落ちを経験している。その経験から17年にはイタリアに渡り武者修行、18年に念願の世界バレー代表入りを果たした。東京五輪は代表から外れたが、堅実な守備を買われて2シーズンぶりに代表復帰。ネーションズリーグは8試合に出場した。

当時、イタリアへ出発する内瀬戸
眞鍋政義監督(59)は「サーブレシーブというところでは、チームで一番安定してるかな」と以前から内瀬戸を評価していて、ネーションズリーグ後に、監督からリベロでの起用を告げられたという。

「ずっとサイドでやってきたので、スパイクを決めてチームに貢献したい気持ちもありましたし、やっぱリベロって守備範囲が広いイメージがあるので、それを私ができるのかというところもすごい迷う部分ではありました」。

始めは、悩んだという内瀬戸だが、チームへの思いが背中を押した。「いまはちょっとずつでも挑戦していこうという気持ちになっている。サーブレシーブを評価していると直接言ってもらえたので、そこを生かしてプレーしたい」と決意を語る。

リベロに調整
世界バレーに向け、チームの勝利に求められるのであれば、“なんでもやる”覚悟を見せている内瀬戸。「世界バレーでは、自分がリズムを変えて、その後、相手に対応されたときに、そこからもう一度変化をつけて流れを日本に持ってこられるようなプレーがしたい。自分の安定したDFでメダルが取れるように」と大舞台へ気合が入る。

小島満菜美(27)、福留慧美(24)、内瀬戸の3人で争われている“リベロ”の枠。生き残りを懸けた戦いは大会直前まで続く。

日本代表はこのあとパリ五輪プレ大会に出場し、日本時間25日午後9時15分からコロンビアと世界バレー初戦を戦う。