「岸田政権3年の成果」と 次期政権の最大ミッション「賃金と物価の好循環」

石破新総裁が取り組まなければならない日本経済の重要課題の一つが、「賃金と物価の好循環」の実現だ。そのためには何が必要なのか。

BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部副会長 中空麻奈氏:
圧倒的な経済成長するための勝ち筋を見つけることだ。日本は大きな成功体験をこの30年間してこなかった 大きな成功体験がないと駄目だ。

岸田政権下で3年間、経済財政諮問会議の民間メンバーとして骨太の方針の策定に参加した中空麻奈氏は、次期政権の最大のミッションは「賃金と物価の好循環」を持続可能なものとするための「1%の成長」だと指摘する。

BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部副会長 中空麻奈氏:
何十年も金融市場にいるが、久方ぶりの金利上昇。下がりっぱなしだったので初めてと言ってもいいぐらい金利が上がってきた。そこにやっと来れた。加えて、賃金が2年連続で、結構大きなパーセンテージで上げてきた。今までてこでも動かなかった「賃金」が上がってきた。「上がらなければいけない」という議論をもたらした。これは大きな成果だと思っている。

さらに、日本の将来の競争力強化の取り組みについては…

BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部副会長 中空麻奈氏:
GX(グリーントランスフォーメーション)やDXで経済成長をしていこうと、実質GDPを1%成長させようと(岸田政権は)言い始めて、いろんなことに対してその財源を設けるということをした。それは子ども・子育てもそうだし、経済成長とそれに対しての原資を合わせて持ってくるっていう行動もとってくれた。岸田政権の経済政策を(石破氏が)基本的には踏襲するならば、GXやDXを使って設備投資を促進させて、経済成長というパイを大きくするっていうことは間違いないと思う。

また、石破新総裁が成長戦略の柱とする地方創生については…

BNPパリバ証券 グローバルマーケット統括本部副会長 中空麻奈氏:
地方を起爆剤にしたいと言っている。地方に経済特区を次々と設けてくれるなど大胆にやってもらえるといいと思う。人が本当に移住して住むようになれば起爆剤になると思う。やっとそこで「地方創生」という話ができてくるし「コンパクトシティ」の話などいろいろ進むことが可能になると思う。地方にお金を稼ぐ力をもう1回もたらせば、ものすごく大きな経済政策になるのでないかと考えている。