有害性が指摘される物質PFASが、アメリカ軍岩国基地周辺で国の目標値を上回って検出された問題で、山口県は26日、調査の必要性を検討する考えを示しました。

9月定例県議会の一般質問で、議員の質問に答えました。

山口県 近藤和彦 環境生活部長
「岩国市議会で国や県に対し、調査の実施検討を依頼したいとの意向が示されていることから、今後、市の依頼内容を確認し、国とも連携しながら調査の必要について検討してまいります」

PFASは人体や環境への有害性が指摘されている有機フッ素化合物で、かつてアメリカ軍の基地では、泡消火剤やエンジン洗浄に使用されていました。アメリカの平和団体による調査では、基地北側の河口付近で採取した水から、国の暫定目標値を上回るPFASに該当する物質が検出されました。

県は2021年度に基地周辺海域を調査し、そのときの数値は基準内でした。現時点で追加の調査をする予定はないとしましたが、市の意向を踏まえて調査の必要性を検討する考えを示しました。県は基地内での過去のPFASの使用実態について、国に照会中だということです。