コメどころの宮城県栗原市若柳に代々受け継がれている「蓬田棚田」があります。
春の田植えから実りの秋まで、原風景が広がる棚田の移ろいをカメラが見つめました。今野貴章カメラマンの撮影です。
秋色に染まる蓬田棚田、広さ約19ヘクタールの棚田を守る狩野昌之さん(65)。「親から譲り受けた棚田なのでこれを出来る限りは守っていきたい」
戦後まもなく、山を切り拓いた農地、去年12月国から指定棚田地域に認定されました。樹齢100年余のヤマザクラです。
狩野やよ子さん(91):
「(嫁いで70年)毎年見ている。(今年も)良く咲いた」
狩野しろみさん(65):
「義理の父や母から受け継いだ財産なのでそれを枯らしてはいけないと思い一生懸命お父さんと(棚田を)守っている」
代掻き・田植です。
棚田を守る狩野昌之さん(65):
「天気がいいことを願って、これから見守っていきたい。収穫まで順調に行けばいい」
尚絅学院大学の学生も田植えです。5年前から学生が農業体験しながら農家と交流続けています。
体験した学生:
「秋には金色の稲穂となって、おいしいコメとなって僕のお腹に入ってくれたらいい」
草刈りです。農家23人が住民組織をつくり棚田を守ります。
出穂を迎えました。田植え以降、順調に生育は進んでいます。
早朝のカメムシ防除作業。
棚田を守る狩野昌之さん:
「今のところは順調。刈り取りまであと1か月。それまでに台風などが来なければ順調」
秋色に染まる棚田です。
稲刈りに追われる狩野さん。
棚田を守る狩野昌之さん:
「(イネの生育は)順調で良かった。ほっとした1年」
棚田では、ひとめぼれなど約3ヘクタール作付けしました。
棚田を守る狩野昌之さん:
「先祖が代々続いているのでその思いをつなげなければいけない。仲間と寄り添ってこの棚田を守っていきたい」
蓬田棚田は、これからもコメどころの暮らしに息づいていきます。
よもぎだ棚田では春に田植えを体験した学生たちが、稲刈りを行う予定になっているほか、11月には、学生と地元農家らと一緒に収穫祭を行って交流を深めることになっているということです。