生産者が年々減っている信州の伝統野菜「小布施丸なす」の食文化を引き継ごうと、須坂市の高校生が栽培や商品開発に取り組んでいます。

きんちゃく型の大きなナス。

次世代に継承すべき信州の伝統野菜にも認定されている「小布施丸なす」です。

明治時代に栽培が始まったとされますが、育てるのが難しいことなどから年々生産者が減り、現在はわずか9人だけになっています。

この伝統を受け継ごうと立ち上がったのが、須坂創成高校の生徒たち。

栽培から販売までを一貫して行う「6次産業化」によって地域の振興を目指しています。

小布施丸なすを栽培する農業科の生徒:
「長野県を代表する野菜であることは間違いないので、残っていってくれればうれしいなと」

苗を譲り受けた農業科の生徒たちが、今年5月から栽培を始め、およそ200キロを収穫。

そのなすを使って、23日に商業科の生徒が考えたメニューの試食会が開かれました。

完成したのは、丸なすのソテーと揚げた丸なすを使った小布施丸なすバーガー!

ソースにも刻んだ実が入っていて、まさに小布施丸なすづくしです。

商品開発を担当した商業科の生徒:
「なすが苦手な人でも楽しめる、おいしく味わえるバーガーにしたいと思って」

協力したのは長野市にあるレストラン「みーるマ~マ」で、高校生と意見を交換しながら、形や味などを研究しています。

みーるマ~マ店長・松本雅弘さん:
「いろいろなおもしろい意見聞きながら、今流行りの高校生が思っている食材とか食感を生かせればなと思います」

自分たちが携わったバーガーの試食をした感想は?

メニュー開発を担当した商業科の生徒:
「なすのフライがめちゃくちゃサクサクしていて、食べやすくておいしかったです。伝統野菜を地域の人やそれ以外の人にも知ってもらって、この先もいろいろな人が食べ続けてくれるような野菜にしていけたらなと思います」

小布施丸なすバーガーは、10月末に高校で行われる「創成フェア」で販売されるほか、「みーるマ~マ」でも販売を検討しているということです。