能登半島地震の被災地を襲った豪雨。今も安否がわかっていない輪島市の中学3年の女子生徒が、行方不明になる直前、自宅に土砂が押し寄せる画像を同級生に送っていました。石川県内ではこの女子生徒を含む6人の行方がわかっておらず、懸命な捜索が続けられています。(9月23日「news23」午後11時すぎの放送より)
能登豪雨 7人死亡、6人行方不明「奇跡が起こって」

この週末、能登半島を襲った豪雨。濁流が人々の日常をのみ込みました。雨量は降り始めから、9月23日午後3時までで、輪島市で582.5㎜、珠洲市でも450.5㎜となり、9月の平均雨量の2倍以上に上っています。
喜入友浩キャスター
「大雨で氾濫した塚田川です。中学3年生の女の子の行方も分かっていません。23日も朝から警察・消防など400人態勢で捜索活動が行われています」
流木やがれきが折り重なる現場。行方不明となっている中学3年の喜三翼音さん(14)の捜索に、両親の姿もありました。父親の鷹也さんは、消防隊員とともにがれきを払います。
喜入キャスター
「現場から2つのスニーカーがみつかりました」
家族は外出中で、1人で自宅で過ごしていた翼音さん。心配した両親がスマホで連絡をとると…
翼音さんの父親 喜三鷹也さん
「ビデオ通話で道路に土石流が来ていた状態だったので、窓から飛び降りるっていってものみ込まれるだけなんで、『もう部屋におれ』っていうことしか言えなかったです」

翼音さんの母親
「怖かったと思います。『高いところに逃げてね』って言って。『分かった』って、それが最後」
23日に捜索活動に加わった祖父は…
喜入キャスター
「見つかったものの中に、これまで見たことのあるものはありましたか?」
翼音さんの祖父 喜三誠志さん
「写真は見つかりましたし、いろんな学校でつかっていた小物、ペン類も多少見つかりました」
祖父の誠志さんは輪島塗の職人。2024年3月、金沢市で開かれた「出張輪島朝市」では、翼音さんが祖父の手伝いをする様子が映っていました。

翼音さんの祖父 喜三誠志さん
「とにかく私は、1%でもいいから可能性で、奇跡が起こって生きててくれないかと今も思っています」
翼音さんは行方不明になる直前まで、同級生とも無料通信アプリでメッセージのやりとりをしていました。
翼音さんの同級生
「最初『おはよう』と打って、『雨すごくない?』と言ったんですけど、そのあとに『それな』と出てきて、(家の外の)写真も見せてもらったんですけど、土砂で泥だらけでした」

翼音さんから送られてきたという画像。土砂が家の間際まで押し迫っているのがわかります。自宅の2階から撮影したものとみられます。

翼音さんの同級生
「そのあとに『土砂なくなるまで出れないってこと?』って言ったら、『多分そうかもしれん』って送られてきて、そこからちょっとスマホを見てなかったんですけど、10時4分くらいに打ったら、もう既読がつかなかった」
その後、4回ほど電話もしましたが、つながりませんでした。
翼音さんの同級生
「優しくて頭もよくて、絵もうまくて、話してて面白かった人です。本当に早く見つかってほしい」
輪島市久手川町では、高齢の男性1人が死亡。翼音さんを含め、3人が行方不明のままです。

輪島市中心部の中屋トンネルでは、大規模な土砂崩れが発生しました。このトンネルは、元日の地震で内部のコンクリートが崩落。現場では復旧工事が行われていて、作業員らと連絡が取れなくなりました。
消防隊員らが救助に向かいますが、倒木が行く手を阻みます。

中屋トンネル付近では、22日に14人が発見されましたが、住民の男性1人と作業員の男性1人の死亡が確認されました。
今回の豪雨では7人が死亡。6人の行方や安否がわかっていません。

漁港に「SOS」「35人」の文字が記されていたのは輪島市の大沢町。そばには自衛隊員らしき人の姿も…
輪島市や珠洲市では、土砂崩れなどにより道路が寸断し、今も56の集落で孤立状態が続いています。














