22日午前、富山県黒部市の黒部峡谷鉄道「トロッコ電車」の路線内のトンネルに土砂が流入し、電車が一時動けなくなりました。そのため、電車の乗客・乗員約60人は、次の駅まで600メートルほど歩き、停車していた電車で始発駅まで戻ってきたということです。けが人はいないということです。

嶋田万佑子記者:「黒部峡谷鉄道では大雨の影響で線路に土砂が流入し、およそ60人の乗客が一時列車に取り残されました」

黒部峡谷鉄道によりますと、きょう午前10時ごろ「トロッコ電車」の猫又駅と出平駅の間で土砂が路線内に流れ込んでいるのを運転手が発見しました。

電車が一時動けなくなったため、乗客ら約60人が約600メートル先の出平駅まで路線内を歩いて移動。その後、出平駅に停車していた電車で午後0時半ごろに始発駅の宇奈月駅に戻ってきたということです。

けが人や体調が悪くなった人いないということです。

黒部峡谷鉄道によりますと、始発前のパトロールでは土砂崩れは確認されなかったということです。その後、断続的に雨が降っていたことから、午前9時25分に警戒を呼びかけ徐行運転をしていたということです。

富山地方気象台によりますと、18日午後0時の降り始めから22日午後11時までの黒部市の宇奈月での降水量は136.5ミリとなっていました。

トロッコ電車は4便以降運休となり、予約客など約600人に影響が出たということです。あす以降の運転再開の見通しはたっていません。

トロッコ電車は、能登半島地震の影響で、始発の「宇奈月駅」から約14キロ上流にある「鐘釣橋」とその周辺の斜面に損傷が確認され、復旧工事に時間がかかるとして、今シーズンは全線開通できず、「宇奈月駅」から「猫又駅」までの折り返し運転となっていました。