「世界平和連合という団体が応援につくから」教団による選挙支援の実態とは

安倍氏が総裁応接室で教団幹部たちと面談したのは、「教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった」と朝日新聞は報じている。

その候補とは、安倍派の北村経夫参院議員だ。

安倍昭恵 氏(2013年参院選)
「主人も北村さんとは親しくさせていただいて、本当に素晴らしい…」

知名度も低く「当選には程遠い」と言われていたが、2013年の参院選で比例で初当選。2019年に行われた参院選でも、同じく比例で当選した。

勝ち抜いてきた背景に、教団の関与はあったのか。

北村議員が初めて立候補した2013年に、教団から全国の信者に送られたという内部文書。そこには…

「首相からじきじき、この方を後援してほしいとの依頼があり」

文書には、安倍元総理から直接依頼があったことが記されている。さらに…

「今選挙で北村候補を当選させることができるかどうか、組織の『死活問題』です」

北村議員の選挙事務所で働いていた人物から話を聞くことができた。

北村経夫選挙事務所 近藤将勝 元スタッフ
「なかなか(北村)候補は厳しいという話が6月の中旬頃まではありました。その後、福岡の北村選対の事務局長が東京に行かれまして、そのときに戻ってきて開口一番おっしゃったのが『世界平和連合(旧統一教会)という団体が応援につくから』と」

村瀬健介キャスター
「6月30日に安倍総理が総裁室で教団幹部と会って北村候補の応援について話し合っているっていうのは、自分の中ではピタッとくるものがありました?」

北村経夫選挙事務所 近藤将勝 元スタッフ
「正直ありました。やっぱり一連の流れは繋がっているんだなと」

事務所から教団関係者に選挙支援を求める電話を頻繁にかけていたという。

北村経夫選挙事務所 近藤将勝 元スタッフ
「このあたり、世界平和連合、国際勝共連合。一般の企業にお勤めの方は電話に出ない、反応がよくないんですけれども、この団体の方々は全員電話に出て『頑張って下さい』『北村さん応援してます』ということをおっしゃる」

選挙活動中、北村議員は教団の集会にも参加していたという。

北村経夫選挙事務所 近藤将勝 元スタッフ
「実際に(教団から)事務所に送られてきたFAXで、(北村)候補は旧統一教会の久留米教会と福岡協会と2か所ありますが、夕方から2か所回って礼拝の中で講話をされている。選挙支援を求める趣旨だと思う」

教団関係者に聞いた。

教団関係者
「(北村候補が)来られたのは覚えてます」

村瀬キャスター
「選挙の応援を頼むための挨拶だった?」
教団関係者
「じゃないでしょうか」

村瀬キャスター
「北村経夫候補を教団として応援されていたと思うんですけれども、そのことは覚えてらっしゃいますか?」
教団関係者
「そうですね、なんかそういう話は出てましたね、確かにね。一人一人にそういう話があって」