これから5年・10年でいっぱい出てくる治療の第一歩に過ぎない
投与の対象は、軽度認知症とその前段階の軽度認知障害の人。2週間に1回の点滴を原則1年半続けます。
脳のむくみや脳出血といった副作用のリスクもあります。
費用は1人あたり年間およそ298万円で保険適用の対象となっています。

県内で、この治療を受けているのは現在5人。
こちらの80代の女性は、今年2月に薬の投与を始めました。
(アルツハイマー病患者)
「孫やひ孫がいっぱいおるからね。助かっています」
(アルツハイマー病患者の夫)
「物忘れが激しい。そして同じことを何回も言う。妻はお酒が好きだから、お酒を飲むのはいい。だけど、自分で何本飲んだかわからない。これが怖い」
(アルツハイマー病患者)
「わからないときがある、たまにね」
(アルツハイマー病患者の夫)
「住所とか自分とこの名前は書ける。薬のおかげでここまで来ていると信じている。今だったら、僕の手でまかなえる。これ(症状)が重かったら、とてももたないです」

望月医師は、レカネマブをきっかけにこれから様々な認知症の治療薬が開発されていくと期待しています。
(海老原総合病院・神経内科専門医 望月仁志副院長)
「いろんな治療が今どんどんどんどん世に出ようと思って開発されているので、それらの治療を組み合わせることによって、症状がストップする、もしくは良くなることが期待できるんじゃないかと思って、この『レカネマブ』はそういう、これから5年・10年でいっぱい出てくる治療の第一歩に過ぎない」

【参考】
認知症の治療には、早期診断が肝心ですので、脳神経内科か精神科の早めの受診をお願いします。
※MRTテレビ「Check!」9月20日(金)放送分から