9月2日、静岡県浜松市で1時間に110ミリ、磐田市でも約120ミリの猛烈な雨が降り、各地に被害を出した大雨、その原因は一体何だったのでしょうか。気象予報士が解説します。

<田中健太郎気象予報士>
「原因は活動が活発になった秋雨前線です。9月2日の雨の降り方の特徴としては、全域で雨が降ったのではなく、ところどころで活発な雨雲が発生したということです。昼前に浜松付近で活発な雨雲が発生し始め、風と風がぶつかり続けたことで、雨雲がなかなか移動しなかったことが大雨の原因となりました」



「浜松市の馬込川の河川監視カメラを見ると、数時間で水位が上がったことがわかります。中小河川は短時間で大量の雨が降ると排水機能が追いつかず、一気に増水してしまうという特徴があります。浜松市には一時、緊急安全確保が出されました。
<滝澤悠希キャスター>
「5段階の警戒レベルの中で緊急安全確保はもっとも危険な位置づけとなっていますね」
<田中気象予報士>
「すでに災害が発生している、あるいは、災害が差し迫っている時に自治体から発表される情報です。今回は急激に水位が上がってきたこと、また、これ以上雨が降ると被害が拡大してしまう懸念などを総合的に判断して発表されました」

<滝澤キャスター>
「現在はすべての避難情報が解除されましたが、今後の見通しは」
<田中気象予報士>
「9月2日の夜遅くにかけて、大気の状態は不安定です。この後、急に活発な雨雲が湧いてくる可能性もあるので、引き続き急な雷雨にはお気を付けください」