コロナ禍で薬局のあり方に、さまざまな変化が生まれています。

愛知県一宮市にある、くすのき薬局朝日店。店内に客の姿はないのですが、薬剤師たちは大忙しの様子です。

薬剤師が向かったのは店の駐車場。

「熱は37度4分と聞いていますが。ぶり返して上がるかもしれないので、頓服で解熱剤が出ています」

車に乗ったまま薬を受け取ることができる、その名も「ドライブスルー処方」です。

病院からあらかじめ届いたデータを基に、処方した薬を希望する患者には駐車場で個別に渡すというもの。


接触の機会が減るということで利用者は日ごと増えているそうです。

さらに、電話では…

(薬局スタッフ)
「Q症状はどんな感じでしょうか?節々の痛みと頭が痛い」

電話の相手は一宮市内に住む50代の男性。新型コロナの陽性が判明し、薬を「宅配」してほしいということです。

コロナ患者は無料で利用できる宅配サービス。配達の範囲は一宮市内です。自宅療養者が増える中、こちらも急速にリクエストが増えているようで…

(くすのき薬局 足立真里奈さん)
「第6波の時から比べて、大分配達の量が増えている印象。1、2件だったが、今は10件近く行っている時もあります」


20分後、患者の家に到着した薬局スタッフは、ドアノブに薬の入った袋をかけ、受け取りの確認をして配達が完了。利用した患者は…

(利用客・電話で)
「こうして接触せず、薬をもらえるのはいいかもしれない。持ってきてくれるのがすごくありがたいです」

さらに、薬局の出入口横には「薬ボックス」。指定されたBOXに入った薬を、24時間いつでも受け取ることが可能です。


(くすのき薬局薬剤師 髙木翔さん)
「4月からオンライン服薬指導も可能になったので、オンラインで薬の説明・決済をして届けしたりすることが将来的には起こってくるのかと思う」
時代のキーワードは「非接触」。コロナ禍で薬局の姿が変わりつつあります。