普天間基地の辺野古への移設のための工事について、協議が調うまで工事を中止するよう県が求めていたのに対し、沖縄防衛局は「協議は尽くされた」として工事を進める考えを示しました。
普天間基地の辺野古への移設工事をめぐっては、2013年に当時の仲井真知事が承認した際、県は「留意事項」として沖縄防衛局と工事前の事前協議を求めています。

これに基づき県はこれまで7回にわたり質問状を提出し、沖縄防衛局からの回答を受ける形で協議を進めてきましたが、県が求める環境保全策などについて十分な回答が得られていませんでした。
こうしたなか今月20日、軟弱地盤が見つかっている大浦湾で護岸建設などの工事が始まったことから、県は沖縄防衛局に事前協議が調うまでの間、工事を中止するよう行政指導していました。

これに対し沖縄防衛局は28日、「協議は十分に尽くされた」として「今後も環境に配慮しながら工事を進める」と回答しています。
県は「沖縄防衛局から協議を打ち切られたと受け止めている」としていて、今後の対応を検討しています。