各地で台風への備えが進められています。
大雨波浪警報が発表されている愛媛県宇和島市では、高波に備えて養殖業者が生け簀を沖に移動したほか、土のうの提供も行われています。

台風の接近に備え、農家も対策に追われています。
県内有数のブドウ産地、松山市の伊台地区で5つの品種を栽培する品川憲治さん。最盛期を迎えたシャインマスカットへの影響を心配しています。
(ナチュラルファームen・品川憲治さん)
「枝が折れてしまうとここから先(の葉)が全部光合成をしなくなってしまうので、今ぶら下がっているシャインマスカットはもう大きくなりません熟さなくなるんですよ 葉っぱが減ると品質に影響が出ます」

そこで、枝を針金でロープに固定し、強風に備えることにしました。また、ビニールの屋根にも風の通り道を作り強風で飛ばされない工夫を施しています。

品川さんの園地では猛暑で実が日焼けする被害が発生していて、そこに追い打ちをかけるように迫る台風に不安を募らせています。
(品川さん)
「1年間の成果が全部台風一発で吹き飛んでしまいますからね そうすると泣くに泣けない状態になりますね そういうことがないように祈りたいところです」

「三津の渡し」も台風に備え陸に引き上げられました。住民の移動手段として年間およそ4万人が利用する「三津の渡し」。陸上で台風通過を待ちます。

交通機関にも影響が出ています。海の便では八幡浜や松山と九州、東予と関西方面を結ぶフェリーがあすとあさっての欠航を決めています。

また三崎と大分・佐賀関を結ぶフェリーもあす終日欠航、松山と山口・柳井航路もあす午前から31日の朝にかけての欠航を決めています。

一方、JRは予土線の近永駅から窪川駅の区間であす終日、運転を見合わせます。