埼玉の県立高校について男子校と女子校をなくし、共学にすべきかどうか。議論されていたこの問題について県の教育委員会は「主体的に共学化を推進していく」と方針を明らかにしました。
男女別学か?共学か? 埼玉県立高めぐる議論
埼玉県の男女別学の県立高校をめぐる問題。「男子校に女子が入学できないのは不適切だ」などと、県の第三者機関に苦情が届き、教育委員会が共学化の検討を進めていましたが、きょう、ついにその結論が…

埼玉県教育委員会 日吉亨 教育長
「今後の県立高校のあり方について総合的に検討するなかで、主体的に共学化を推進していく」
教育委員会は「主体的に共学化を推進していく」とする方針を報告書にまとめたことを発表しました。
埼玉県教育委員会 日吉亨 教育長
「少子化の時代などを迎えるなかで、誰もが等しく学校を選べるように考えていかなければいけないなかで、果たして別学校がその選択肢になりうるのかも考えていかなければいけない」
一方、具体的な時期や学校名は示しておらず、当面、県内にある12の「男女別学」の県立高校は存続するということです。
教育委員会の調査では、高校生の57.2%が「共学化しないほうがよい」と回答するなど、男女別学を支持する声は少なくありませんでした。
きょうの発表に、当事者である熊谷女子高校の生徒会長・岡田さんは。

熊谷女子高校 生徒会長 岡田莉奈さん
「私が在学中は(共学に)ならないというのはすごく安心だが、でもやっぱりなくなるのは寂しいので、答えが欲しい」
岡田さんは別学ならではの良さを訴えます。
熊谷女子高校 生徒会長 岡田莉奈さん
「私みたいに異性のことで悩んでいる人は、たくさんいると思う。女子校だとそういう問題もないし、自分の生きたいように、過ごしたいように過ごせるというのを私自身経験しているので」
今後、県に求めることは。
熊谷女子高校 生徒会長 岡田莉奈さん
「今回発表したからといってその議論をやめないで、全国の高校生、共学の人にもこういった問題を知ってもらって、少しでも考えて理解してもらうことが大事」

教育委員会は今後、県民の意見を丁寧に把握する必要があるとして、アンケートや意見交換などを実施していきたいとしています。