ベトナムのホーチミンから130kmのメコンデルタ地方の中心にある「ビンロン省」と、首都ハノイの南にある「タインホア省」。新潟県は、この2つの省と2023年に『交流協力に関する覚書』を交わしました。
これを機に8月初め、花角英世知事と県内企業の代表らがこの2つの省を訪れました。介護分野などの人手不足解消に向けてベトナムからの人材派遣を狙います。

上越市社会福祉協議会が運営する介護施設「デイサービスセンター 謙信高志の里」で、入所者のお世話をしているベトナム人のファム・ティ・ルアさんは、新潟市の専門学校に3年間留学して日本語と介護を学び、今年4月からこの施設の介護職員となりました。

「毎月 家族にお金送ってあげて…。円安になり、送るお金が少なくなり大変です」

上越エリアで60の施設を運営している上越市社会福祉協議会では、ルアさんのような外国人を2028年までにおよそ30人採用する予定です。

【上越市社会福祉協議会事務局 山口宗夫次長】
「日本の高校生に介護事業への就職の希望を聞いたところ、ほとんどいない。本人もそうですが、家族も…。切実な状況なので、海外の人に頼むしかない」

ベトナムは現在、そのような人材の有力な供給国として注目されています。

【新潟県 花角英世知事】
「ベトナムは人口1億人。平均年齢が30代と若い国であり、多くの人材が外に飛び出そうとしている国…」