感染者数が高止まりし、医療や社会経済活動への影響が深刻化しています。
新型コロナ対策の陣頭指揮を執る加藤勝信厚生労働大臣が、きのう(28日)RSKの単独インタビューに応じ、「全数把握」の見直しや「今後の対策の方針」について語りました。
■「第7波」「行動制限のなかった盆」加藤大臣はどう見る

Q.「今のこの第7波の感染状況、加藤大臣としてはどのようにご覧になっていますか?」

(加藤勝信 厚生労働大臣)
「全体として、一回ちょっとピークアウトしたかに見えましたが、やはり盆。。。特にことし3年ぶりに皆さんがかなり地元に戻られて、特に地方で、岡山県も含めて少し感染者が増えてきている」

「さらにこのあと学校が始まって、今回のオミクロンは子供さんで感染が広がってますから、その辺がどうなってるのか、これは注意をしていかなければいけないな、というのが今の状況だと思います」
Q.「岡山でも連日3000人越え、その一つの要因というのやはり『行動制限のない盆』だったかも知れないが」


(加藤勝信 厚生労働大臣)
「オミクロンそのものが感染力が非常に強いですから、やはり『行動制限なしの影響がない』とは言えません」
「ただ一方で『重症度合』などは高くありませんから、それに応じた対応ということで今回は行動制限をあえて求めなかった」


「しかし『基本的な感染対策はぜひお願いする』ということでやらしていただいてるんですが、医療現場にはかなり負担かかってますから、その負担を出来る限り軽減できるための施策を我々は更にやっていかなければならない」
■加藤大臣に聞く「全数把握の見直しは?」
Q.「その一つが、つい先日も総理からも発表がありました『全数把握の見直し』」


(加藤勝信 厚生労働大臣)
「『HER-SYS』というシステムがあるんですけれども、各医療機関のお医者さんは、来られた方が陽性であれば、その方について名前から症状から全部入れていただくのですが、『これが結構時間を取るんだ』という話がある」
「特に患者さんを多く抱えれば抱えるほど、それだけ入力の時間もかかるののをどうにかしてくれと。これを少し簡素化したんですが、それだと足らないと」

「最終的には、例えば『定点観測』とか、そういったやり方を考えていかなければいけませんけど、求められているのは今ですから」
「そこで、『65歳以上』とか『基礎疾患のある方』とか、しっかり見ていかないといけない方に対しては、引き続き入力していただくとしても、それ以外の方に関しては、もう『個人に係る様々な情報』を打ち込んで頂く必要がなくて、数字だけ『全体の数』と『年代別の数』と、これだけはそれぞれ報告を取るようにしてくださいと言うことをお願いをした」
■「まだ終わりが見えないコロナ」今後の対策は?

Q.「今後もおそらくコロナはなくなっていかないのではないかと思うが」
「今のオミクロンがどうなるかというのは、これまでのケースから言うとまた違う株に変わっていくと言う可能性が高いんじゃないかな、と思いますので、致死率が上がる株になれば、またそれ用に態勢を変えていく、戻していく、その辺も残しながらやっていく必要があると思います」
Q.「行動制限を求めるかどうかは、その状況にもよる?」

(加藤勝信 厚生労働大臣)
「そうですね。もちろん相手によって変えていかないといけないと思いますが、出来る限り社会経済活動は早く戻していきたい」
「3年間、地域によっては祭りとかイベントが中止・延期になっている。。。『集まって、地域を作っていけるか』そういったものを維持することも、非常に大事だと思います」