公設秘書の給与をだまし取った詐欺の疑いで家宅捜索を受けた岩手選挙区の広瀬めぐみ参議院議員がきょう議員辞職しました。県政界は10月の補欠選挙に向けた動きが活発化する見込みです。

東京地検特捜部は先月、広瀬議員が公設第2秘書の給与を国からだまし取った詐欺の疑いで東京や盛岡市の事務所などを家宅捜索しました。これを受け、広瀬議員は自民党を離党しました。関係者によりますと、その後、東京地検特捜部の任意の事情聴取に公設第2秘書の勤務実態がなかったと認めていることが分かっていて、広瀬議員はきょう午前、参議院に議員辞職願を提出し、許可されました。

広瀬氏は「軽率な行為だったと反省している。心よりおわびする」などとコメントを発表しました。広瀬氏はおととし7月の参院選に岩手選挙区から立候補し、立憲民主党の小沢一郎氏の側近だった現職を破り初当選。
「小沢王国」の岩手で自民党に30年ぶりに参議院の議席をもたらしました。
説明責任を果たす前の辞職に県民からは厳しい意見や落胆の声が聞かれました。

(県民は)
「女性目線としてやっていけそうかなと信じて投票したものですから、その信頼度が一気に下がったことはとてもショック」
「生活が苦しい人がいっぱいいると思うが、その反面政治家が裏金だったりで私腹を肥やしているのは納得いかない」

一方で、広瀬氏を擁立した自民党県連は…

(自民党県連 臼澤勉幹事長)
「擁立した政治的・道義的責任は極めて重い」「当時応援していただいた県民の皆さま党員、支持者の皆さまに深く深くおわびを申し上げたい」

立憲民主党県連の佐々木順一代表は「自民党は連帯責任を負っており広瀬氏同様に納得のいく説明責任を果たさなければならない」とのコメントを発表しました。

広瀬氏の辞職を受け、公職選挙法の規定で今年10月27日に岩手選挙区で補欠選挙が行われることになります。