現在、“みなとまち新潟”の戦争の記憶をたどるツアーでガイドを務めている6人のうち、4人は戦後生まれです。
後輩ガイドに教える立場の渡辺博さん(80歳)さんも戦中生まれですが、自身も空襲の記憶はありません。

「あの時はまだ2歳ですからね。全く戦争のことは覚えていません」
空襲の被害にあった新潟港付近で育った渡辺さん。
ガイドをする上で、空襲とその被害について調べてきました。
そこで出会ったのが、空襲で犠牲になった人を追悼するために自費で慰霊碑を建てた住民有志の1人、西野留蔵さん(故人)です。

「自費で慰霊碑を作っておられる方ですけどね、あの方にたどり着いて…。話を聞くとね、ベッドから西野さんが起き上がって涙ぐむんですよ。だからその人たちのためにも伝えていかなければいけないなと…、そう思ってね」
渡辺さんは80歳を迎え、後継者の育成を強く意識していました。
「21世紀になってもまだこんなことをして、兵器はどんどん新しくなってきているし、平和を守っていくにはどうすればいいのかなというが、私ももう80超えたので、いつまでもやってるという状況ではないし…」