人気スーパー「オーケー」 「躍進」と「強さ」の理由
一都三県に住んでいる人に馴染みのあるスーパー「オーケー」。経営方針「Everyday Low Price」つまり特売をしない。そして「競合店よりも1円でも安い値段をつけるから、あったら言ってください」というポスターが店内に貼ってある。その業績は大変好調だ。

オーケーの2024年3月期の売上高は6228億円で前年比12.7%増となっている。また経常利益は379億円で前年比25.2%増。コロナ禍の巣ごもり需要のあと、若干リバウンドはあったが、今期またぐっと伸びてる。

ニッセイ基礎研究所 チーフエコノミスト 矢嶋康次氏:
外食需要なども取り込んでしまったかもしれない。

そして店舗数も大きく増えている。これまで毎年数店舗ずつ増加しており、2024年8月の時点で155店舗に達している。そして2024年11月に、一都三県以外では初めてとなる大阪での出店が予定されている。
――こういうビジネスモデルは成長して客数、点数が増えていくことが、バーゲニングパワー(交渉力)として、調達能力の拡大に繋がっていくということか。
ニッセイ基礎研究所 チーフエコノミスト 矢嶋康次氏:
低価格の元が大量に仕入れて、大量に販売というところにあると思う。そういう意味では、出店がこれから増えるという方向でもっと加速していくだろう。
――今までオーケーは、住宅地にファミリー層を対象にしたような店というイメージだが銀座や日本橋、あるいはその百貨店の隣、そして大阪といろんなところに出店していくのか。
ニッセイ基礎研究所 チーフエコノミスト 矢嶋康次氏:
客が想像してないところに、これから出店を加速していく。それがどういうところなのか想像つかないが、そういう戦略もあるだろう。
――インフレ時代を代表するような一つの事例か。
ニッセイ基礎研究所 チーフエコノミスト 矢嶋康次氏:
銀座の店舗で儲かるということが、本当びっくりした。
(BS-TBS『Bizスクエア』 8月10日放送より)
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<プロフィール>
矢嶋康次 氏
ニッセイ基礎研究所 チーフエコノミスト
金融・日本経済を中心に調査研究
近著「記憶の居場所 エコノミストがみた日常」