子どもたちから質問! 「パリで何を食べた?」「馬のケアは?」

井上キャスター:
乗馬クラブで練習している子どもたちからも質問が届いています。「パリで何を食べた?」という質問がありますが、田中選手はいかがですか?

田中利幸 選手(39):
フランスパンですね。できたてのパンが選手村に届けられていて、むちゃくちゃおいしかったです。

井上キャスター:
「馬のケアで意識していることは?」という質問について、戸本選手はいかがですか?

戸本一真 選手(41):
馬のお世話という言い方が正しいかどうかわかりませんが、馬のケアや準備をしてくれる「グルーム」と呼ばれるプロの方がいて、僕らのスポーツには欠かせません。

ホランキャスター:
たとえば、ブラッシングなどをしてくれるのでしょうか?

戸本一真 選手(41):
そうですね。馬がどこか疲れていたら「マッサージをしたほうがいいんじゃないか」「今夜はこういうサプリメントをあげたほうがいいんじゃないか」といったことを教えてくれるので、基本的にはプロにお任せしています。

僕らも「今日乗ったらこういう感じだったから、こういうところをケアしてほしい」と、相談しながらやっています。

井上キャスター:
そういうのは相棒の表情など、馬とのコミュニケーションでわかるものなのでしょうか?

北島隆三 選手(38):
やっぱり毎日乗っているので、馬の調子は乗ったときだけでなくても、降りているときでも感じ取りますね。「歩きたくないよ」「ちょっとしんどいね」「体痛いね」などという疲れは、常歩(なみあし)からすぐに感じます。

井上キャスター:
そして、スタジオには貴重な品々もお持ちくださっています。表彰式のとき、オリンピックのロゴ入りのリボン授与が話題になりましたが…。

大岩義明 選手(48):
賞を獲ると、馬にこういったタイプのリボンがつけてもらえますね。

井上キャスター:
馬がつけているときはそんなに大きさを感じませんでしたが、実物を見ると結構大きいですね。

また、戸本選手がクロスカントリーで実際に着用していた服もお持ちくださっていますが、これはどういうものなのでしょうか?

戸本一真 選手(41):
ケガ防止のために着用が義務づけられている防具で、これを着た状態で馬に乗ります。

井上キャスター:
あまり伝わらないようですが、馬術はケガも相当多いと伺いました。

戸本一真 選手(41):
必ずと言っていいほど1回は大きなケガをしていますが、大会ごとに必ず落ちて落馬するような、危険なスポーツではないですね。

井上キャスター:
一番大きかったのはどのようなケガでしょうか?

田中利幸 選手(39):
骨折などですかね。

ホランキャスター:
やはりどのようなスポーツも、ケガと紙一重のところで皆さん切磋琢磨されているのだと思います。

なんとなく「西洋のほうが馬術は強いのかな」というイメージを持っていた方もいると思うのですが、皆さんは今回、メダル獲得という快挙を成し遂げられました。日本ならではの馬術の強さは、どのようなところにあると思われますか?

大岩義明 選手(48):
日本ならではというのは、なかなか難しいかもしれないですね。ただ、日本も、サラブレッドに関しては生産がすごく盛んですから、まったくないわけではありません。

どうしても馬術は、生産が盛んな国がやっぱり強いんです。というのは、強い馬を自国でキープできるからです。そういうことも、日本でも少しずつ進めていけたらなとは思っています。

井上キャスター:
あとはお金や施設のバックアップや、環境を良くしていくことも重要だと思いますが、今求めていることはございますか?

大岩義明 選手(48):
やはりヨーロッパで競技を続けなければ、オリンピックに出る最低基準みたいなものもクリアできません。日本国内でいくら頑張っても、オリンピックに出るチャンスすらない状況です。

国内の整備ももちろん必要だと思いますが、我々もヨーロッパに戻ってこの競技を続ける限り、いろいろと費用がかかってきます。そういったサポートや体制をしっかり作っていかないと、続けられないと思います。

井上キャスター:
より日本が強くなるために、ということですね。もう皆さんはすぐにイギリスに戻られるということで、お忙しいなかの生出演、本当にありがとうございました。