低気圧にフタをする高気圧が“夏バテ状態” 次々と台風が発生しやすい状況

広瀬気象予報士:
今、高気圧が“夏バテ状態”になっていて、今回の台風5号、6号、そして新たに7号が発生する状況になっています。

台風同士が影響を及ぼすため、複数の台風が近くにあるときは予想が難しいです。

台風7号になりそうな熱帯低気圧は、北上して予報円の東に進んだ場合は影響は小さそうですが、西に進んだ場合は16日(金)に関東甲信や静岡にかなり接近して、大雨など大荒れの天気となるおそれがあります。

夏休み、お盆期間の予定も変更することになる可能性があることを視野に入れて、この先の台風情報に注意してほしいと思います。

井上キャスター:
高気圧が“夏バテ”すると、なぜ台風のたまごが生まれやすくなるのでしょうか。

広瀬気象予報士:
高気圧自体が、低気圧・台風を発生しないように抑制するパワー、蓋のようになっています。高気圧の蓋が外れているような状況なので、次々と台風(熱帯低気圧)が発生しやすい状況になっています。

井上キャスター:
その上、海水温が高いために発達しやすくなるということですね。

広瀬気象予報士:
2023年からの猛暑の影響が続き、海水温が高くなっていて海が湯たんぽ状態になっています。日本海も含めて、日本周辺にも平年と比べて4度ほど高くなっている海域もあります。

海の状況だけではなく、風がどのように吹くかということも台風の発達に影響しますが、どこから風が吹いても雨雲が発達しやすいので、日本海にも吹き返しの風が吹いて大雨となるおそれがあります。

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<プロフィール>
気象予報士 広瀬駿さん
1989年愛媛県生まれ
気象予報士・防災士・健康気象アドバイザー
横浜国立大学大学院で台風を研究

ハロルド・ジョージ・メイさん
プロ経営者 1963年オランダ生まれ
現パナソニック・アース製薬の社外取締役など