何が変わったのか、バッティングフォームを比較してみましょう。構えたときのバットの角度を寝かせる形に変更したんです。

矢野雅哉 選手
「ムダな力を入れなくなったっていうか、今まで速いボールに対して自分も速く振らないと当たらないなっていうことでムダな力が入っていたんですけど、今はその力があんまりなくなって振れているなと思います。あんまりシーズン中にバッティングフォームとかを変えることはないんですけど、あそこでやっぱり変えて、それが今につながっているので本当によかったなと思います」

地元6連戦(7月30日~8月4日)を全勝で飾ったカープに攻撃でも守備でも貢献してきた矢野。6年ぶりのリーグ優勝のために、そして誰もが認めるショートのレギュラーになるために戦います。

矢野雅哉 選手
「前半戦はやっぱりピッチャーが抑えてくれた試合がいっぱいあったので、後半戦はもっともっと、ピッチャーが打たれても野手がカバーする試合をどんどん増やしていくことがチーム力だと思うので、そこを目指して1試合1試合をがんばっていきたいなと思います」
◇ ◇ ◇
石田充 アナウンサー
4年目ということで優勝を知らない世代になる矢野選手、バッティングの話がありました。実は、こういった数字があるんです。
「フルカウント」での出塁率
1 広島 矢野雅哉 .575
2 DeNA 宮﨑敏郎 .567
3 DeNA 牧秀悟 .561
4 中日 細川成也 .548
5 阪神 佐藤輝明 .543

フルカウントでの出塁率が今、セ・リーグトップ。ほかのバッターってホームランを打てるようなタイプが並んでいて、フォアボールが多くなってくるわけなんですが、矢野選手は “粘りが武器” という中でフォアボールを勝ち取りながら出塁率が5割を超えている。下位打線にいると、また打順の巡りという点で非常にこの出塁がカギを握りますから、守りだけじゃなくて打撃にも数字から見て成長がありました。
青山高治 キャスター
確かに打席で存在感がどんどん増している感じがありますもんね。
石田充 アナウンサー
本人はもう「最近は引っ張ろうと思わなくても引っ張る打球も増えた」というところもありますから。矢野選手も攻守にわたって間違いなく “優勝のキーマン” の1人になっていますから、とにかく、けがをせずに。去年は残り50試合でスタメンは16試合しかなくて、なかなか出番が少なかったんですが、ことしはショートは間違いなく、矢野選手が行けるところまでスタメンだと思いますから、元気な61番の姿を見たいと思います。
青山高治 キャスター
ショートに打球が飛ぶとわくわくしますもんね。
田村友里 キャスター
そうです。でも、守備があれだけすごいのに今でも反省点があれだけ出てくるストイックさもすごいなって思いました。
石田充 アナウンサー
まずは巨人から阪神・DeNAと続く9連戦をぜひ乗り切ってほしいと思います。