誘発地震による “津波への備え” も念頭に…
南海トラフ地震による誘発地震が起きれば、富山県も揺れだけで済まない可能性があると言います。
富山大学 竹内章 名誉教授「南海トラフ地震そのもので、富山も能登半島地震と同じような揺れを経験することになります。そのため、液状化現象や土砂災害などが、また起きると考える必要があります。それが南海トラフ地震の地震動そのものによる直接的な被害です。もう一つは、後発地震が大きかった場合、誘発して糸魚川静岡構造線などの海底の活断層が地震を起こす可能性が『誘発地震』を起こす可能性があるわけで、そうなるとそれによる津波は起きるわけですから、そういった備えも考えておく必要があると思います」
地震本部の想定震度を超えるところも…
Q後発地震でマグニチュード7クラスないし「8」クラスが起きた場合、富山県の影響はどうでしょうか?
富山大学 竹内章 名誉教授:「地震本部で発表している震度分布図をみると、想定される震度分布で、富山県は、震度「7」の赤色はない。「6強」「6弱」の黄、オレンジ色もない。「5強」で「5弱」の緑がちょっとありますが、平野部は「5弱」の色が塗られています。ですから最低「5弱」になると思っていなければいけないです。もう少し詳しい震度予想というのがある。これは同じ国の機関、防災科学技術研究所が全国の振動や地盤の弱いところなどをハザードマップにして公表したものです。海溝型の地震のときに富山は広く平野部とか比較的人口の多い地域がオレンジ色の「5強」になってるんです。さらに赤色があって、「6弱」という場所もあります。ここまで至らないかもしれませんが、一応こういうことを念頭に置いて対応した方がいいと思います。