岸田総理は被爆者への認定を求め続けている「被爆体験者」と9日に初めて面会し、予定外の直談判も受ける中、「課題を合理的に解決できるよう指示した」などと述べ、解決に向けた具体策を考えていく姿勢を示しました。
毎年、長崎平和祈念式典後に行われている被爆者団体から政府への要望。
ことしは初めて「被爆体験者」団体も同席し、岩永千代子(88)さんが、原爆で拡散した放射性微粒子で被爆地域の外にいた多くの人も被ばくしたと訴えました。
第二次全国被爆体験者協議会・岩永千代子会長
「これは北東部8キロ、黒い雨・灰が降った間の瀬地区の松尾恵美子さんが描いたものです。姉は腹が膨れて亡くなり、祖父は髪が抜け脱毛状態だったとのことです」「空は暗くなり空は真っ赤、大量の灰やごみの中ラジオゾンデが飛んできて米兵がいると勘違いをし竹槍を持って追いかけたとのこと」「総理に申し上げます。私たちは被爆者ではないのでしょうか?」
直接「被爆体験者」の声を聞いた岸田総理はー。
岸田総理大臣
「大変辛い経験についてお話を頂きましたこと、心から感謝申し上げます。政府として早急に課題を合理的に解決できるよう厚労大臣において長崎県長崎市において具体的な対応策を調整するよう指示をいたします。この課題について真剣に具体的に取り組んでもらいたいと思います」
被爆体験者協議会・相談役平野伸人さん
「総理、被爆体験者は被爆者でしょ。被爆体験者は被爆者じゃないんですか?被爆体験者は被爆者じゃないんですか?岩永さんの声が聞こえないんですか?」「…被爆体験者は被爆者でしょ」
岸田総理大臣
「現実的な解決方法をしっかり考えてまいります。一生懸命やりますのでぜひよろしくお願いします」
被爆体験者協議会・相談役平野伸人さん
「みんな年なんですよ、もう」
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会・議長川野浩一さん
「少なくとも広島と長崎を差別しないように同等の取り扱いにして下さい」
武見厚労大臣
「早急な解決を考えろというご指示を私たちに今下さった所でございます」
被爆体験者協議会・相談役平野伸人さん
「あのまま帰られとったらたまらんよ。この人達必死の思いなんだから。ひょっとしたら道が開けたかなと思います」
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