いまSNS上で、こんな書き込みが増えています。「#使用済みマスク売ります」「#1枚500円」。使い終わったマスクを、誰が何のために売っているのか。販売する人を取材しました。
■使用済みマスク 販売しているのは若い女性 中には“中学生”も
マスクは本来、感染症から身を守るために着用するものだ。しかしSNS上には…
記者
「使用済みマスクを売っていますね。リップの跡を付けて、使用した証拠だということでしょうか」

SNSを辿っていくと、使用済みのマスクを売っているのは、多くが「若い女性」。キスマークや化粧の汚れが“付加価値”となっているようにも見える。中には、中学生だという販売者も。

取り引きの実態を調べるため、複数のアカウントにメッセージを送り購入方法などを尋ねてみた。すると…
記者
「早速、返事が来ています。『DMありがとうございます。PayPay先払いのみ、発送はレターパックか普通郵便です。マスクでしたら3枚で500円+送料になります』とのことです」

相場は1枚あたり500円から1000円ほど。まとめて複数枚を購入すると“お買い得”になることが多い。PayPayなどでの先払いが主流のようだ。
■マスクを売るのは「お金に困っているから」必死すぎて抵抗感もない
使用済みマスク3枚セットを1000円で売るのは24歳のシングルマザー。支払い方法は「アマゾンギフト券」だという。さらに1000円を支払えば「10分間電話で話せる」とも。

本人と直接電話で話をしてみると…
ーーいつから、どういうきっかけで売り始めた?
使用済みマスクを販売するシングルマザー(24)
「けっこう最近ですね。お金に困っているからですね。友達がやっていて、『困っている』って言ったら、こんなのやっているよって教えてくれて。気持ち悪いかもしれないんですけど、欲しい人がいるならいいかって思って」
女性は、パチンコ店のアルバイトで生計を立てているが、それだけでは暮らしていけず「マスク売り」を始めたのだという。受話器越しには幼い子どもの声が聞こえた。

ーー使用済みマスクを売ることに抵抗はあるか?
使用済みマスクを販売するシングルマザー(24)
「ないです。本当に必死すぎて。これ以上(アルバイトなどで家を)出て行くのを増やしたら子どもと過ごす時間がなくなってしまいますし。これだったら家でやれて、郵送のみなので」
