米軍のオスプレイについて、去年11月の屋久島沖での墜落事故の一因ともなった変速機の故障が、「過去5年間で60件に上る」などと、米国メディアが報じました。
去年11月屋久島沖で起きた米空軍のCV-22オスプレイ墜落事故の原因について、米軍は「操縦士の判断ミスと変速機の部品の破損によるもの」だったとしていますが、破損の明確な原因は解明されていません。

こうしたなか米国のAP通信は米軍のオスプレイについて、過去5年間で60件の故障報告があり、うち少なくとも41件に破損の兆候があったと報じました。
また、変速機の部品が破損したのは屋久島沖の事故が初めてではなく、同じ金属の不備により過去に7回、関連の部品に亀裂が入るなどの事故があったと報じました。
▽米海軍航空システム司令部 チェビ司令官
「この事故は前例のない機械の故障によるものだった」

屋久島沖での墜落事故をめぐっては、米軍の担当者が6月の公聴会で、墜落原因となった部品の安全性にはまだ懸念が残ると発言していて、全面的な飛行再開は2025年半ば以降になると明かしています。

3月には米軍と陸上自衛隊がオスプレイの飛行を再開させていますが、今回のAP通信の報道は、オスプレイの故障リスクの高さへの懸念を改めて示すものとなっています。