救急隊と医療機関の調整の難航に伴い、現場滞在時間が長引く救急搬送困難事案が増加。大分市では7月としては最多の89件発生し、1時間46分滞在したケースもありました。

大分市消防局救急救命課 鶴原新護さん:
「患者をなかなか病院に搬送することができない状況で、救急車の中で滞在させてしまい、市民の方に負担をかけてしまう状況になっている」

救急隊の運用が厳しさを増す中、大分市消防局は7月24日から「特別救急隊」を編成。市内13の救急隊がすべて出動した場合には、救命士などの資格を持つ本部の事務職員が救急出動する態勢となっています。

鶴原新護さん:
「グレーの服を着ている職員が救急隊用となっている。いつ出動するか分からないので常に緊張感をもって業務にあたっています」

消防本部に隣接する公共駐車場には非常用救急車を配備。特別救急隊の出動要請に備えます。

鶴原新護さん:
「暑い時期には無理をせずに体を十分休めるとか未然に悪くなるのを防いでいただくというのが重要。そして悪い時に躊躇せず救急車を呼んでほしい」

熱中症と新型コロナで例年以上に救急需要が増している今年の夏。暑さ対策や感染予防など一人一人の心がけが大切です。