スリットの役割とは?
東北大学 前田匡樹教授:
「このスリットという役割は柱が地震の力を受けて変形する時に壁とぶつかり、柱が壊れたりする場合があるので、ぶつからないように隙間を空けておいて柱が動けるような役割がある」

柱と壁の間に隙間=スリットがあることで地震が起きた時、柱にかかる負担が少なくなると言います。

東北大学 前田匡樹教授:
「1995年の阪神淡路大震災で、柱が先に壊れるという被害が多くあったので、スリットを入れるというのが広がってきて、今は多くの鉄筋コンクリートで使われている」

大きな揺れから建物を守るためにある「構造スリット」ですが、前田教授によると、設計上で壁と柱を繋いだ方が、より建物の性能が良くなる場合もあり、その場合「スリット」を入れないといいます。つまり、スリットがないからダメだというわけではなくて、設計でスリットがあるべきなのにない、それによって想定外の壊れ方が起きることがいけないということでした。