周りの大人には 「あきらめずにおせっかいを」

大人になってから、小藪さんの厳しさとやさしさに触れて生き方や考え方が変わったと話す徳井さんですが、ヤングケアラーにとっては、このように世話を焼いてくれる人の存在が本当に大事だと感じています。

周囲の大人には「あきらめずにおせっかいを」と強調します。

徳井健太さん「もうヤングケアラーの子たちは、たぶん心をもうすごく閉ざしちゃっているので、1回2回何か言われてこられたぐらいでは絶対言うことを聞かないし、何とも思わないと思うので。僕はごはんを食べるのが一番手っ取り早いと思うので、10回20回豚汁を作って持っていってあげてほしいなっていうのが大人へのお願いですね。ちっちゃいときの僕だったら温かい豚汁持ってきてもらって、4回目まではいらないって言って返して、5回目6回目7回目ぐらいになって食べて、でもおいしいって言わないで。8回目9回目ぐらいでようやくおいしいって言い出して、10回目11回目ぐらいで『今もうちょっと時間がほしい』とか、『母親がこんなんなんだよね』っていう話をするかもなって感じですかね。だから、当時の自分でそれがあったらまたちょっと違う」