■パリオリンピック™ 柔道女子48キロ級 準決勝(日本時間27日、シャンドマルス・アリーナ )
パリ五輪柔道女子48キロ級で角田夏実(31、SBC湘南美容クリニック)が準決勝で、T.バブルファス(18、スウェーデン)に勝利を収めて決勝進出を決めた。角田はメダルが確定、日本の夏季五輪通算500個目のメモリアルメダルとなった。
日本女子柔道界では東京五輪の浜田尚里の30歳10か月抜いて歴代最年長代表となった角田。1回戦から登場し、F.ナターシャ(25、ブラジル)を得意の巴投げから腕ひしぎ十字固め、約45秒で一本勝ち。2回戦はG.ホワイトボーイ(28、南アフリカ)を巴投げから腕ひしぎ十字固めの必殺のコンビネーション、約1分9秒で1本勝ちを収めた。
準々決勝は地元フランスのS.ブクリ(25)と対戦。入場前には初めて笑顔が見られた角田だが、会場は“ブクリ”コールに包まれた。開始1分、内股を狙ってからの巴投げ。完璧に決めて一本勝ち、ここもわずか1分で準決勝進出を決めた。
メダル確定まであと1勝、準決勝の相手はT.バブルファス(18、スウェーデン)。世界ランク1位、イタリアのA.スクット(22)を破って、勢いの乗る若手だ。序盤から角田は関節技を狙っていったがバブルファスも対策を講じ、両腕を抱え込み、角田に得意の腕ひしぎ十字固めに持っていかせない。4分間では勝負がつかずにゴールデンスコアに突入した。
お互い指導を2回受けた延長2分55秒、技をかけたバブルファスに3回目の指導が宣告され、角田が勝利、決勝進出となった。
角田の決勝進出が決まったため、日本は夏季五輪500個目のメダルが確定した。そして、2004年アテネの谷亮子以来、20年ぶりの金メダルにあと1勝と迫った。
【角田夏実 パリ五輪成績】
1回戦:一本勝ち F.ナターシャ(25、ブラジル)
2回戦:一本勝ち W.ジェロネイ(28、南アフリカ)
準々決勝:一本勝ち S.ブクリ(25、フランス)
準決勝:反則勝ち T.バブルファス(19、スウェーデン)
【柔道女子48キロ級 五輪成績】
1988年 ソウル 江崎史子 銀メダル(公開競技)
1992年 バルセロナ 田村亮子 銀メダル
1996年 アトランタ 田村亮子 銀メダル
2000年 シドニー 田村亮子 金メダル
2004年 アテネ 谷亮子 金メダル
2008年 北京 谷亮子 銅メダル
2012年 ロンドン 福見友子 5位
2016年 リオ 近藤亜美 銅メダル
2021年 東京 渡名喜風南 銀メダル