人気ロックバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」のボーカル/ギターの後藤正文さん(47)が若手ミュージシャンを支援するNPO法人を設立した。出身地の静岡県で、明治時代に建てられ、茶倉庫として使われた土蔵を宿泊可能な音楽スタジオに改装し、法人の拠点にする。資金難のミュージシャンをサポートしたいという。
後藤さんは静岡県島田市出身。高校を卒業後、上京し、大学のサークルメンバーとバンド「ASIAN KUNG-FU GENERATION」を結成。大学卒業後もそれぞれ、会社員として働きながら、活動を継続し、2003年にメジャーデビューを果たした。
「国内には、音楽作品を評価する場所が少なすぎる」と2018年、自費を投じて新人ミュージシャンを発掘、評価する音楽賞「APPLE VINEGAR -Music Award-」を設立。メジャーレーベルに所属していないミュージシャンへの資金援助も続けてきたが、ライブイベントが制限されたコロナ禍を経て、活動を継続しづらくなったミュージシャンの増加は顕著で、支援が追いつかない状況という。
資金難に陥ったミュージシャンが最初に削るのは、スタジオの使用料。都内で設備の整ったスタジオの場合、1日20万円を下らない。