2024年11月頃の再稼働を目指す東北電力の女川原発2号機で、25日、安全対策工事の完了後初めて、宮城県などの立ち入り調査が行われました。その結果、基準に沿って工事がなされていることが確認されました。

この立ち入り調査は、東北電力が、地震や津波などに備えた女川原発2号機の安全対策工事を5月に終えたのを受けたもので、宮城県や女川町、石巻市などの職員が参加しました。こちらは今回、新たに取り付けられた直流電源で動く注水ポンプです。原子炉を冷却する電源が喪失した場合に、蓄電池で駆動し、貯水タンクから原子炉に注水します。

注水ポンプ

また、6月12日に起きた非常用ガス処理設備の計画外作動を受けた再発防止策の実施状況を調べました。さらに6月、原子力規制庁による現場確認で指摘があった敷地内の仮設の建物の撤去が完了したことを確認しました。立ち入り調査の結果、基準に沿って工事がなされていることが確認されました。

宮城県原子力安全対策課 長谷部洋課長:
「安全対策がしっかりなされているものということを確認させていただきました。定期的に立ち入りをして東北電力の安全対策の状況は確認してまいりたい」

東北電力女川原子力発電所 阿部正信所長:
「(今後も)燃料装荷(そうか)、原子炉起動と様々試験・検査・作業のプロセスがございますので、そういった作業プロセスにしっかり対応して、13年ぶりとなる再稼働に全力で取り組んでまいりたい」

東北電力は2024年9月頃としていた女川原発2号機の再稼働の時期を11月頃に延期することを18日に発表しています。