東北大学青葉山キャンパスにある放射光施設「ナノテラス」でこれまでの2倍の強度の放射光で運用することが可能となりました。
解析時間が従来の半分に短縮されるなど先端技術の開発がさらに加速することが期待されます。

放射光施設「ナノテラス」では、運用開始を前に24日に報道陣に新たな運用方式を公開しました。

ナノテラスは、太陽光の10億倍明るい「放射光=X線」を物質に当てて、その物質の構造をナノスケール単位で分析できる施設で、このX線の強度を2倍にすることが可能になったのです。

X線を発生させる際の電流を従来の200mA(ミリアンペア)から400mAに、すなわち2倍に増加させても、安定してX線を生成できる技術が開発されたため実現しました。

これにより、計測にかかる時間が従来の半分に短縮され、より効率的な実験が可能になるということです。

NanoTerasuセンタービームライングループ 堀場弘司 グループリーダー:
「実験に来て、今、混雑しているので、少ない日数で実験しないといけないが、時間内で測れる試料の数が2倍になると、より多くの実験ができるので、そこが一番喜んでもらえると思う」

国内にある他の放射光施設と比べても約100倍の明るさと、世界最高水準に近づいたナノテラス。新しい運用は、25日から始まっていて、さらなる利活用が期待されます。














