作り手減少で存続の危機

人形の作り手の高齢化や減少が進んでいるため、国は去年3月「記録が必要な無形民俗文化財」に選択しました。2009年には、県の無形民俗文化財に指定されています。

飯山八幡宮・上田久允宮司
「だんだん諸事情、世相が変わってきますんで、一抹の不安あるんですが、できる限りは続けていって継承してもらえればありがたいなと思っています」

約1時間半で人形が完成しました。このあと、宮司が和紙に顔を描いて貼り付け、紙で作った「かぶと」をかぶり、竹の刀を差します。

2体のわら人形が神社を出発

7月2日、サバー送りの日です。飯山八幡宮で虫除けの神事が行われました。かねの音神事の後、2体のわら人形の出発です。神社周辺の4つの集落が毎年交代で送り出します。今年は、中山自治会の人たち7人が行列を作り、かねを鳴らしながらのぼりを立てて運びました。

途中では2軒の家に立ち寄り、わら人形の腰に付けられた「オゴク」と呼ばれる白ごはんが渡されます。渡す家や人は宮司の直感で選びます。1軒はすでに解体された家のあとですがこれまでに休憩させてもらうなど、世話になっていたそうです。

上田宮司
「オゴクはご飯の最大限の尊称みたいな感じで、サバーサマとサネモリサマの弁当です、道中の」

弁当のおすそ分けといったところでしょうか。もう一軒は、神社の総代の家です。留守なので玄関に置いてきました。

上田宮司
「多分分かると思います、置いて帰ります」