「自分も利用されていた」 悪質会社の幹部が語る
ルシアン社の狙いは何だったのか。私たちは、ルシアン社の現役の幹部(30)に接触することができました。

ルシアン社 現役幹部
「これが資料とかが置いてあるメインの部屋」
茨城県内にある雑居ビルの一室。ここはルシアン社の“事務所”として使われていました。今は請求書などが散乱しています。
ルシアン社 現役幹部
「携帯料金、電気料金、税金とか。数が多すぎて全然対応できていない」
この幹部は代表らから指示をされ、買収した企業からの送金などを担当していたといいます。金砂郷食品とルシアン社の締結式で、永田社長の隣に写っていた人物です。形だけの肩書きを与えられていました。

ルシアン社 現役幹部
「これは僕が金砂郷食品に居た時の名刺。所属はしていないが、執行役員として名刺だけ作られているというのは多数あった」
ルシアン社は代表と取締役が実権を握り、幹部は「自分は利用されていた」と主張します。
ルシアン社 現役幹部
「どういう仕事が任されてどうなるのか、全くわからない状態だった。『何で前社長の横で写真を撮っているのだろう』と思っていた」
ルシアン社は約2年間で37社を買収。多額の預金を持っていた企業を狙っていたといいます。

ルシアン社 現役幹部
「(代表は)新しく買う会社を探してくるばかりの人。『これ買収したから。これ買収したから』と会うたびに言っていた。実際には私腹を肥やすためだけの会社だった」
この幹部は代表らにだまされ、約3億円の債務を背負っているということです。