抑え込んだ思い…吃音症状が出るように

松浦さんの頭にぼんやりと浮かんだのは男子のことだった。
「これは人に言っちゃいけない、とんでもないことだ」

男性が好きなこと、それは社会的に話してはいけないこと、治さないといけないことなのだと一瞬で悟り、心を閉じて抑え込んだ。
その後、吃音の症状が出るようになった。

転機は大学生のとき。
偶然出会ったLGBTQ当事者の友達をきっかけに、人と積極的に関わるようになった。大学ではLGBTQサークルの代表も務めて活動した。

これまで伝えられていなかった両親にもカミングアウトした。
「東京は進んどるなあ」ー父親はそう言って意外にもすんなり受け入れてくれたようだった。でも、母親は違った。