「その後の人生に大きな影響を与えることを知ってほしい」
転機は2009年。参加した講演会で、性被害当事者が数百人の前で話す姿に衝撃を受けます。「子どもの性被害はその後の人生に大きな影響を与えることを知ってほしい」、そんな思いが募るようになりました。
柳谷さんも講演会などで過去の経験を語り始めました。
(講演会で話す柳谷さん)「自分が好きな相手でもないのにそんなことをされて、だから傷つけたくなるんです。もうこんな体嫌やって」
(柳谷和美さん)「(Q話したことで気持ちは?)最初の頃は正直しんどかったですね。とにかくどう思われているんやろうっていうのが、すごく怖かったんですよね。うそなんちゃうって言われるのも怖い。作り話なんちゃうんみたいな」
思い出したくない過去を話すことで、今でも高熱が出て体調を崩す時もあります。半世紀の時を経た今も、自分が受けた行為のおぞましさは心と体に刻まれています。