約135m離れた位置からライフルで複数回発砲 その後トランプ氏は右手を掲げる

南波雅俊キャスター:
7月14日(日本時間)、ドナルド・トランプ前大統領の暗殺未遂事件が発生しました。

事件が起きたのは、ペンシルベニア州・バトラーで、トランプ前大統領の選挙集会が行われていました。

午前7時すぎに複数回の発砲音があり、弾丸がトランプ前大統領のすぐ近くを通過したとみられる写真も撮影されています。

容疑者は会場から約135m離れた建物の屋根の上にいました。演説会場にはトランプ前大統領、手前に被害者3人がいたということです。会場付近には、シークレットサービスの狙撃兵もいる状況でした。

容疑者はライフルで複数回発砲し、会場内の観客の男性1人が死亡、男性2人が重傷だといいます。

ホラン千秋キャスター:
世界中にかなりの衝撃を持って伝えられたのではないでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
トランプ前大統領は世界的にも注目を浴びている人物です。銃撃され大事には至りませんでしたが、巻き込まれた人はいます。アメリカ社会が分断されている中で、さらに悪い方向に行かないか、注目が集まっていると思います。

井上貴博キャスター:
銃撃を受けた後、血が出ている状況で冷静にSPをとめて、右手の拳を掲げていました。力強い“リーダー像”として、その光景が世界に発信される結果になりましたが、あの瞬間にトランプ氏の執念が集約されていたようにも感じました。

経営コンサルタント 坂口孝則さん:
あの写真に相当な効果があったと思います。

トランプ前大統領の演説を2時間通して聞いたことがあるのですが、演説中の動きがアグレッシブな印象です。少し動きが変わってたら、最悪のことが起きていたかもしれないと感じました。ある種の興奮状態でもあるのかなとも感じていますが、不幸中の幸いだったと思います。

ホランキャスター:
アメリカ大統領選は長期戦で、様々な州を回らなければいけない中で、州によって状況や場所、環境は全く違うと思います。その中で、どのように警備を行っていくことができるのでしょうか。限界もあるのでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
当然、大統領候補なのでシークレットサービスを中心に厳重な警備が敷かれます。地元警察の協力も必要ですが、その調整がうまくいかない時も出てきます。もしかすると、今回はうまくいかなかった事例なのかもしれません。

井上キャスター:
演説を建物の中で行うということにはならないのでしょうか。

明海大学教授 小谷哲男さん:
警備上は屋内がのぞましいですが、多くの人が集まるため屋内でできるところが限られてきます。

特に郊外の町では適した場所がなかなか無く、多く人を集めるという観点で、屋外になってしまいます。